資料調査報告(No.20):2019年7月発行「”復原性規則”から”SOLAS/IMCO”まで」 ー産官学協働の技術立法への対応の歴史ー
藤村 洋(造船資料保存委員会)
この資料を掲載する趣旨
産業革命以来、科学技術の進歩は著しく、蒸気機関車、汽船などそれまでの仕組みとは異なる
原理で動くものが出現してきた。そしてそれらの”機械”が一つ間違えると大きな災害をもたらすこと
も判ってきた。社会的にはそれらの技術を”規制”することの必要性も認識されてきた。しかし、技術
を規制することは、従来の国会や議会の機能では不十分であった。それぞれの専門分野で、技術の
法規制の仕組みを考えることが必要になってきた。造船・船舶運航の世界でも同様であった。日本の場合も同様であった。
技術的に難しいと言われた「復原性能」についてどういう工夫が行われたかを残された資料から明らかにすることを試みたのがこの調査報告である。