資料名播磨造船所50年史
製作年代 | 1960年 |
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製作者 | 播磨造船所50年史編纂室 |
形式 | 単行本、ケース入り |
寸法 | 263x187x35mm, 528ページ |
材質 | 紙 |
(株)播磨造船所は昭和35年12月1日に石川島重工と合併し石川島播磨重工業株式会社となった。 本書はその前日・昭和35年11月30日発行された。 すなわち播磨造船所最後の日に発行されたことになる。 播磨造船所の50年記念日は昭和33年11月27日でありこの日には「50年史略史」が発行され従業員に配られた。 翌34年4月「50年史編纂室」が発足し本書の編纂に着手した。 そして合併新会社発足前日になんとか発行に漕ぎ着けた。
本書に先だって終戦直後の昭和23年に立野一、浦山貢両氏によって「40年史」が編纂されている由、それが本書の下敷きとなったと編纂室長多田正文氏は述べている。 因みに編纂室員は森田穣平、澤一夫、中島知之、松本松男の4氏である。
本書は地元有志によって発足した創立当初から鈴木商店の出資を受けた発展期、神戸製鋼所との合併、分離独立、昭和初期の不況期、戦時中の繁忙期、戦後の呉船渠の開設、呉造船所としての分離など詳細に記述されている。 また建造船の要目表、年表も完備しており、特異な道を歩んだ日本資本主義勃興期の造船所の状況を知るのに好個の書となっている。 経営面、技術面ともバランス良く記述されている。
トピックス的な事項を挙げれば下記のようなものがある。 目次 と トピックスの内容は別紙参照。
- (1)優秀な人材の登用と進歩的な社員福祉施策
- (2)ストックボートの建造
- (3)船鉄交換契約
- (4)初めての社船建造
- (5)中華民国の軍艦建造
- (6)松浦工場、南方出張所、播磨工廠
- (7)呉船渠と呉造船所
さらに本書の年表は当社主要事項・参考事項とも記述が細かく、造船史研究者の好個の参考資料であると考えるので、デジタル版の年表を作成しこれを容易に参照できるように取り計らった。