• 資料番号052251

資料名「”ゆめじ丸”ビルジキール」関係資料

東京大学旧船舶工学科が所蔵し、造船資料保存委員会に寄贈された各種資料のうち、
「”ゆめじ丸”ビルジキール」関係の資料について整理し概要調査した結果を示す。

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キーワード
ゆめじ丸、佐渡汽船、ビルジキール、動揺試験、復原性
資料作成時期 1955年~1956年(昭和30年~31年)
内容説明 ゆめじ丸は、佐渡汽船(株)の800噸貨客船で、(株)新潟鉄工所にて昭和31年5月に竣工した。
主要目等:797G/T、194D/W、Lpp57.00m、B9.30m、D4.30m、主機D1,800PS、速力15ノット、旅客645名、起工30年12月、進水31年3月、竣工31年5月15日(佐渡汽船資料による)

竣工の約4か月後に作成された図面「ビルジキール改造要領」(図面来歴欄に、S31・9・21ビルジキール改造見積り用として作製す、の記載あり)には、原型の幅350mm単板式を、幅650~700mm複板式とし、内部は非水密、船尾に4FS延長することが記されている。
その目的は示されていないが、次の2件の動揺試験成績書があり、動揺性能の改善との関連性が推察される。

「ゆめじ丸模型船 動揺試験成績書」、昭31年11月、A4、9p
BKなし、BKあり(原型)、BKあり(新)の減衰曲線、N係数曲線の比較。
試験場所や作成者名は記載なし。

「ゆめじ丸「ビルジキール」改造前実船試験成績」、昭31年12月、A4、11p
減衰曲線とN曲線の、実船と模型との比較。昭31年12月22日に新潟港中央埠頭にて実施。
表紙には「日本造船研究協会第23部会資料」と記載があるが、作成者名は記載なし。
(造研40年史によれば、SR23は「船舶の安全性向上に関する研究」(昭30~34年度)で、その第2小委員会が「復原性の研究成果を旅客船の復原性基準や検査基準に取り入れ法制化をしている」との記述がある。しかし、「ゆめじ丸」については触れていない。)

収蔵する資料は、ゆめじ丸の図面(ビルジキール改造要領を含む)、完成計算(復原性)、上記2件の動揺試験成績書、および、手書きの試験データ、グラフ、メモ等である。
詳細はリンクファイル「052251資料リスト」を参照のこと。なお、改造後の記録が無いために、改造が実際に行われたかどうかは不明である(改造が実際に行われたのかを確かめるべく、佐渡汽船と造船所に問い合わせたが、古いこと故に確認できなかった)。

リンク
ファイル
052251資料リスト(PDFファイル)

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