• 資料番号052024

資料名ダブルテンション脆性破壊試験片80mm

寸法 長550mm、最大幅160mm、厚20/15mm
材質 鋼板

鋼材の脆性破壊特性を評価する試験方法の一つである二重引張試験の試験片である。ここに示す二個の試験片のうち、一つは試験前のもの、他の一つは試験後のものであり、長さと幅は同じであるが、厚さが異なる。脆性破壊とは、固体が破壊するときに、塑性変形をほとんど伴わずに破壊する形態で、ガラスや陶器などの脆い材料に見られる破壊の形態である。鋼材の場合は、常温で破壊するときには、塑性変形を伴う延性破壊の形態を示すが、低温環境では脆性破壊に移行する。これを低温脆性と称する。鋼材の脆性破壊は、船舶や構造物の重大事故につながるために、種々の評価試験法が考案されている。二重引張試験は、脆性破壊で発生した亀裂の停止温度を求めるものである。その方法は、温度勾配を持つ試験板の低温側に亀裂発生部を設け、試験板全体に所定の引張荷重を負荷し、温度勾配が安定した状態で亀裂発生部に別の静的引張荷重を加えて脆性亀裂を発生させ、試験板の亀裂停止温度を求める。尚、資料名欄に記載の80mmは、亀裂進展部の寸法を示す。

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