• 資料番号007455-0001

資料名手用測鉛

船舶工学便覧第3分冊第17篇第18章「航海用具、属具及び備品」による解説:

手用測鉛は、重さ3.2kg乃至6.4kgの円錐形測深鉛に、長さ46乃至60米の麻または木綿撚り綱を付し、船側に設けた測鉛台より海中に投じて深さを測るもので、同時に測鉛底部に凹所を設けここに獣脂を詰め海底の土砂を付着せしめて底質を知る。測線には下部より5、10米毎に深さの符標を取り付ける。これに英式と日本式とある。なお、20米までは1米毎に奇数部分には1本、偶数部分には2本のヤーンを取り付け符標とする。30噸未満の帆船に備えるものは鉛線は40米まででよろしい。

甲板部教科書附図「舶用機械」の説明図:

第36Pにある説明図に依れば、名称は「軽測鉛」となっている。これは深海測鉛に対応する浅海用の意味で「軽」と名付けたと思われる。錘は「軽測鉛:ハンド・レッド」となっている。この解説では測線に付ける符号ついて解説している。測鉛底部から計って
5m=白布、10m=革片、15m=赤旗布、20m=2革片、25m=藍黒旗片、30m=3結節ヤーン、35m=白旗布、40m=革片、45m=赤旗布、50m=2革片、55m=藍黒旗片、60m=3結節ヤーン。
このように符標を明確に標準化してあるのは、小型船などではこの方法がかなり一般的であったことを意味するものであろう。

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