• 資料番号026005

資料名超自動化船とコンピュータ

製作年代 昭和46年3月10日 初版
製作者 海文堂 日本郵船(株) 徳田迪夫 上田一郎 共著
形式 単行本 A5 316ページ

昭和42年秋から約4年にわたり、船舶にコンピュータを導入し船内の各種システムを高度に集中制御しようという研究が運輸省を中心に海運会社、造船所、機器メーカが参加して行なわれた。 本書はその成果を引用しつつ、運行者の立場からの考察を加えまとめられたもので、超自動化船の入門書的な図書である。

コンピュータの性能が低く高価で、Man Machine Interface としては Printer 位しかなかった時代に船舶のコンピュータ化を進めようとした先人の意欲と先見性と努力には頭が下がる思いがする。 なお当時はコンピュータは高価なものであったが、まだマイクロCPUの出ていなかった時代であったので、現代から見るとハードの性能面もソフトウエアの環境も違いすぎ、高価なのはやむを得なかったと思う。 昭和40年代の後半でも メモリ1Kワード 100万円と言われていたのを記憶している。 経済的にはとても成り立たないと思われるのに、多くの人が船舶のコンピュータ化に取り組んだことに、あの時代の夢と熱気を感じる。

本書の概要は下記の通り (目次より拾う)

  1. Ⅰ コンピュータとシステム :
    1. 1.コンピュータの基本概念
    2. 2.制御用コンピュータ
    3. 3.コンピュータシステム
  2. Ⅱ コンピュータ・コントロールの目的 :
    1. 1.安全性の向上
    2. 2.経済性の向上
    3. 3.船内労働環境の改善
    4. 4.労働力の確保
  3. Ⅲ 自動化機器の装備と制御レベルの決定 :
    1. 1.船内作業のピーク
    2. 2.信頼性の付与とバックアップシステム
    3. 3.自動化に対する設備投資額
    4. 4.予想経済効果の検討
  4. Ⅳ コンピュータ導入の対象と内容 :
    1. 1.航海の自動化
    2. 2.機関運転の自動化
    3. 3.荷役作業の自動化
    4. 4.係船作業および港内操船の自動化
  5. Ⅴ コンピュータ導入の問題点と見通し :
    1. 1.技術上の問題点と対策
    2. 2.制度上の問題点と対策

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