資料調査報告(No.2):2010年3月発行「工業高校における造船教育の軌跡」
~大崎海星高校・旧木江工業高校造船科の事例調査を中心として~
保存委員会 委員長 藤村 洋
委員 木村文興
1.まえがき
本委員会は 2009年(平成21年)7月17日から 2010年2月26日までの間、神戸大学 海事科学部の神戸大学海事博物館において収蔵品の公開展示(第1回)を開催した。
テーマは「大崎海星高校・旧木江工業高校造船科の軌跡」である。 展示品のリスト、パネルの文面、準備のスケジュールなどについては別に報告する。
ここでは、展示に関連して末尾に記載の諸資料などを調査したその内容について報告する。調査結果に基づいて展示のシナリオを作成、さらに要点をパネルに記載、観覧に供した。
2.明治維新期以降の造船中堅技術者教育の概観
2.1 幕末・維新期の造船技術者教育
2.2 明治期の教育関連法令
3.工業高校における造船科の歴史
3.1 創始期
3.2 戦中の増設 図-1 全国高校造船科の設置と廃止の歴史
3.3 戦後の急激な増加、造船界の低迷と共に閉校・閉科
3.4 工業高校とその教育の目標
4.木江工業高校 造船科の歴史
4.1 木江工業高校創設の夜明け前
4.2 創立から戦前期 図-2 木江工業高校 造船科卒業生徒数の推移
4.3 戦中期
4.4 戦後期と閉科
5.工業高校造船科における技術教育の内容
教師陣、教材(参考資料・標本・模型)、教科書、業界の技術革新とそれへの対応については、提供資料の詳細調査ができていないので後日の調査報告とする。
6.造船教育の教科書作成の努力
7.あとがき
表ー1 旧・木江工業高校造船科 年譜
- 添付資料―1 「三菱重工業会社史 第五 労務編 第五章 教養」(P233~237)より
- 添付資料―2 「徒弟学校規程」(文部科学省HPより)
- 添付資料―3 「実業学校令」(文部科学省HPより)
- 添付資料ー4 「全国高校造船科年譜と高校造船教育研究会の歩み」
参考資料リスト
- [1] 三菱重工社史編纂室:三菱重工業株式会社史,昭和31年8月8日,保存委員会番号35002
- [2] 添付資料-1:「三菱重工業社史 第五 労務編 第五章 教養」(P233~237)
- [3] 茅原 健:工手学校・・旧幕臣たちの技術者教育・・,2007年6月10日,中公新書ラクレ
- [4] 広島県立木江工業高等学校:六十年のあゆみ,昭和53年11月26日,保存委員会番号7003
- [5] 文部科学省:学制百年史,昭和47年,同省HP参照
- [6] 添付資料-2:徒弟学校規程 明治二十七年七月二十五日文部省令第二十号(文部科学省HPより)
- [7] 添付資料-3:実業学校令 明治三十二年二月七日 勅令第二十九号(文部科学省HPより)
- [8] 三重県立伊勢工業高等学校:百周年記念誌,平成8年11月16日, 保存委員会番号790001
- [9] 徳島県立徳島東工業高等学校:造船科記念誌,平成4年3月, 保存委員会番号59001
- [10] 日本造船学会:昭和造船史(第2巻),昭和48年11月10日
- [11] 福本 清編:図説大崎島造船史,昭和63年8月10日,木江地区造船海運振興協議会,保存委員会番号65001
- [12] 富永憲生:「第一次世界大戦期広島県における工場化の実態 ~広島県統計書の諸工場欄のデータベース化による分析~,広島国際研究 第13巻 2007(インターネットより)
- [13] 篠原陽一HP:海上交易の世界と歴史:戦前の機帆船海運の研究~その生成と存立~
- [14] 大阪商船株式会社:大阪商船株式会社五十年史,昭和9年6月20日,保存委員会番号29001
- [15] 全国造船教育研究会:会誌~昭和40年~平成9年,保存委員会番号7066~7087
- [16] 社団法人工學会:明治工業史・造船編,大正14年9月5日,保存委員会番号7206
- [17] 昭和18年4月16日 閣議決定「木船建造確保ニ関スル措置要領」,国立国会図書館HPより
- [18] 米田 博:海運近代化と造船,平成5年3月8日,成山堂,保存委員会番号53019
- [19] 大崎高校・木江工業高校・大崎海星高校各年度「学校要覧」:昭和25年度~平成19年度,保存委員会番号7032~7065
- [20] 旧木江工業高校造船科 各種資料,保存委員会番号7001~7502