資料調査報告(No.5):2010年10月2日発行 雑誌「船舶」の掲載広告に見る船舶装備機器の変遷(電気部)

11.「船舶」昭和36年(Vol.34)の広告

1)S36-01
日幸電機のサーキットブレーカ

・1)は日幸電機のサーキットブレーカで、ブレーカ内部の写真が写っているので採取した。

2)S36-02
JRCのレーダ

・2)はJRCの小型レーダで、周波数は9000MHz帯(3cm波)と書かれている。当時としては新しい。

3)S36-03
古野電気のロラン

・3)は古野電気のロランで、古野電気は初登場である。

4)S36-04
ガデリウスの電気冷蔵庫

・4)はガデリウスの船舶用冷蔵庫で、交流・直流両用と書かれている。珍しいので掲載する。

5)S36-05
海上電機の深海用音響測深機
6)S36-06
理化電機のオートメーション
7)S36-07
東京計器の遠隔表示・制御
8)S36-08
日立電線の舶用電線

・5)は海上電機の音響測深機で、10000m測深可能と書かれているので掲載する。音響測深機の測深深度は通常4~500mなので、10000mの測深可能とあるのは特別な用途のものと思われる。

・6)は理化電機のオートメーション計器とあるが、7)の東京計器の遠隔計測と同様の仕様と思われる。
船内のいろいろな所に散在する計測センサーからの信号を1か所でまとめて監視・計測できるようにしたもので、自動化計装のはしりである。

・8)は日立電線の広告であるが、船内の電線布設の写真が載っているので取り上げた。
当時の電線工事の状況が分かる。

[メモ]

  1. 1)この年(昭和36年)に計測点の遠隔計測、制御の動きが出てきたのは興味深い。
    自動化計装や遠隔操縦につながっていく出発点と思われる。

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