資料調査報告(No.5):2010年10月2日発行 雑誌「船舶」の掲載広告に見る船舶装備機器の変遷(電気部)

16.「船舶」昭和41年(Vol.39)の広告

1)S41-01
追浜丸 操舵室
2)S41-02
追浜丸 Eng. Control Rm

・1)、2)は追浜丸の操舵室と機関制御室である。機関制御室のパネルはメータが多く、MIMICが採用され、多くの信号が集約されている状況が分かる。
追浜丸は日立造船桜島で建造、20次計画造船、自動車兼ばら積運搬船、自動車は1200台積み、船主は大阪商船三井で昭和40年10月28日竣工。

3)S41-03
AEIのレーダ

・3)は英国AEIのレーダ、レーダもかなり洗練されてきた感じがする。

4)S41-04
東京計器の自動化関係パネル

・4)は東京計器の自動化関係のパネル。

この広告の中のパネルを拡大して5)に示す。
S41-05Aはエンジンモニター総合監視盤。
S41-05Bはエンジン・リモコンとカーゴオイルの遠隔操作盤である。

5)S41-05A 5)S41-05B

・カーゴオイル関係もまとまった制御操作盤が現れてきた。
・エンジンモニターにも荷役操作盤にもMIMICが取り入れられている。

6)S41-06
旭電機の回転機
7)S41-07
古野電機のロランと音測

・6)は旭電機の回転機を中心とした電気機器の広告。写真は200KVA自励式交流発電機。

・7)は古野電気のロランと音響測深機。ロランでは測位精度の高いロランCが出てきた。
音響測深機では測深精度の高い200KHzのものが出てきた。従来は40~50KHzであった。

[メモ]

  1. 1)追浜丸のEngine Control Room の写真や東京計器のエンジンモニター、荷役操作盤などのパネルから分かるようにMIMICが取り入れられだした。
  2. 2)荷役関係も操作盤という形で総合化が進んできた。
  3. 3)ロランや音響測深機に高性能化の動きが見られる。

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