資料調査報告(No.5):2010年10月2日発行 雑誌「船舶」の掲載広告に見る船舶装備機器の変遷(電気部)
4.「船舶」昭和29年(Vol.27)の広告
1)S29-01 JRCの船舶用無線装置 |
・1) はJRCの無線装置で「画期的新型機完成」とうたっている。 この頃にはコンソール化がほぼ完成されたのが窺える。
・コンソールの中央には受信機が3台組み込まれている。 左サイドは電源部と思われる。
・右上のパネルは無線送信機である。
2)S29-02 住友電工の広告 |
3)S29-03 日本電線の舶用電線の広告 |
4)S29-04 藤倉電線の舶用電線の広告 |
・2)、3)、4)は電線各社の広告である。
社名と文字だけの広告で面白みは全くないが、この時代、活躍した電線メーカと云うことで取り上げた。
5)S29-05 光電製作所の方探 |
・5)は光電製作所の方探の広告である。
「方探」とは無線方位測定機のことであり、法定備品であった。
元来は遭難船のSOS信号を受信し遭難船の方向を知るための装置であるが、無線局からの電波の方向が分かるため、2か所以上の陸上局の方向が分かれば自船の位置を知ることができるので便利に使用された。
[メモ]
- 1)無線機メーカの広告を追ってきたが、この時代 (昭和29年) にコンソール化がほぼ完成したことが分かる。
- 2)電線メーカの広告は社名と文字だけで面白みがないので、日立電線(昭和26年の広告)以外は取り上げてこなかったが、当時活躍したメーカの名前を知るため取り上げた。
- 3)この年は 新製品、新方式が出なかったためか、新規の広告が殆んどなかった。