• 資料番号052193

資料名青函連絡船「檜山丸」型図面

東京大学旧船舶工学科が所蔵し、造船資料保存委員会に寄贈された各種資料のうち、「青函連絡船「檜山丸」型図面」について整理し概要調査した結果(図面リスト)を示す。

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青函連絡船、車両渡船、檜山丸、空知丸、洞爺丸台風
図面作成時期 1955年(昭和30年)
内容概説 昭和29年9月の洞爺丸台風で失われた青函航路の車両渡船を補充するために、檜山丸型車両渡船2隻が建造された。檜山丸は新三菱重工神戸造船所で建造、昭和30年9月16日就航、昭和51年7月5日に終航した。空知丸は浦賀船渠で建造、昭和30年9月18日就航、昭和51年2月27日に終航した。青函航路では最初のディーゼル船である。洞爺丸台風による海難事故を受けて運輸省は「造船技術審議会・船舶安全部会・連絡船臨時分科会」を設置し、沈没原因と対策等を検討し、その結果は両船の設計・建造にも反映された。檜山丸と空知丸図面を収録する。なお洞爺丸台風による青函連絡船の海難についてはリンクファイル「資料番号052194「鉄道連絡船の海難」」、およびリンクファイル「052193参考資料「洞爺丸遭難事件」(海難審判所ホームページ)」を参照されたい。
内容・解説 青函航路の檜山丸型車両渡船、檜山丸の図面9件と、空知丸の図面3件を収録する。空知丸の図面は少ないが、檜山丸の図面とは重複せず、それ故に貴重である。詳細は、リンクファイル「資料番号052193図面リスト」を参照のこと。檜山丸型では復原性向上のために従来の車両渡船と比べて船体幅を1.55m拡大して17.4mとした。また主機には、従来の蒸気タービンに比べて操縦性の高いディーゼル機関を採用し、機械室天井の開口部を減らして機械室の水密性が向上した。舵も2軸1舵から2軸2舵に変更され、低速時の操船性が向上した。この他にも、水密区画、車輌甲板の排水口や船尾扉、車両積載装置などにも改良・対策がなされた。なお、上述の図面と同じ図面箱に「新造連絡船」と書かれたA4ファイルがあり、その中に復原性検討のための資料・メモなどがある。東大船舶工学科安定性能研究室が作成したものと思われる。但し断片的で、相互の関連性などは解りづらく、まとまりは良くない。
リンク
ファイル
052193図面リスト(PDFファイル)
052193参考資料「洞爺丸遭難事件」(海難審判所ホームページ)
資料番号052194「鉄道連絡船の海難」

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