名村造船所百年史(1911~2011)

株式会社名村造船所は、創業者名村源之助が1911年(明治44年)2月に大阪安治川河口の「上野鉄工所」の設備を利用して造船事業を開始し(創業)、1913年(大正2年)5月に大阪木津川の難波島に移り「名村造船鉄工所」を設立したのに始まる。1931年(昭和6年)4月には株式組織に改組され、我が国の中型船建造造船所としての重要な地位を築くに至った。

名村造船所の社史としては、1967年(昭和42年)4月に創業55年を迎えるにあたって、半世紀に渡る名村造船所が歩んできた足跡を纏めた記録「造船55年(名村造船所)1911~1967」が発行されている(資料番号116071参照)。
2011年(平成23年)2月13日に創業100周年を迎えるにあたり、名村造船所100年の歴史が「名村造船所百年史 1911~2011」として編纂された。
本書「名村造船所百年史」の第5章までは、先に発行された「造船55年(名村造船所)」の内容と同じであり、第6章以降がその後の約45年間、造船業界の好況・不況の波の中を果敢に歩んできた名村造船所の歴史が、新設造船所「伊万里工場」(*)の業績を中心に記述されている。

(*)新設造船所「伊万里工場」(佐賀県):大阪万博が開催された1970年(昭和45年)前後からの世界的な経済発展の中で、造船業界では船舶の大型化の時代に入り、名村造船所でも年来構想し適地探しに取り組んでいた新造船所計画が1971年(昭和46年)には実現に向けて大きく前進し、1972年(昭和47年)10月に「伊万里工場」の建設起工、1973年(昭和48年)12月に生産を開始した。

目次概要(目次全文はリンクファイル「目次(PDF)」を参照)

沿革編
序章 創業前後 明治11年(1878)~大正2年(1913)
第1章 名村造船鉄工所の誕生 大正2年(1913)~昭和5年(1930)
第2章 株式会社名村造船所の設立と発展 昭和6年(1931)~昭和20年(1945)
第3章 戦後の再出発と計画造船 昭和20年(1945)~昭和29年(1954)
第4章 「造船大国日本」を背景に 昭和30年(1955)~昭和38年(1963)
第5章 未曾有の造船ブームのなかで 昭和39年(1964)~昭和45年(1970)
第6章 大型タンカー時代から造船不況へ 昭和46年(1971)~昭和54年(1979)
第7章 ミニブーム後の円急騰と韓国の台頭 昭和54年(1979)~昭和63年(1988)
第8章 造船不況からの脱却とゆるやかな需要拡大 昭和63年(1988)~平成12年(2000)
第9章 熾烈な国際競争と造船ブームの再来と終息 平成13年(2001)~平成23年(2011)
資料編
年表

目次

日立造船百三十年史(1811-2011)

日立造船株式会社の歴史は、1865年(慶応元年)に来日したイギリス人 エドワード ハズレット ハンターが造船鉄工業の経営に着手し、1881年(明治14年)4月1日に日立造船の前身である「大阪鉄工所」を創業したのに始まる。
1943年(昭和18年)には「日立造船株式会社」に社名を変更し、戦後の復興~高度成長期に業績を伸ばして、日本造船業大手7社の一角を占める総合重工業会社として発展してきた。
その後1985年(昭和60年)のプラザ合意後の未曾有の造船不況により会社存亡の危機に直面したが、平成の時代に入ると造船マーケットの復活で業績は回復し、1996年度(平成8年度)には史上最高の業績を残した。
その後、いわゆるバブル崩壊と日本経済の長期低迷のなかで、再び厳しい経営状態に立ち至り、2002年(平成14年)10月には造船事業を分離・独立させ、日立造船(株)と日本鋼管(株)の造船事業を統合し「ユニバーサル造船(株)」が発足した。
尚、「ユニバーサル造船(株)」は、2013年(平成25年)1月に「(株)アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド」を吸収合併し「ジャパン マリンユナイテッド(株)となっている。

日立造船株式会社の社史として既に「日立造船株式会社七十五年史」があり、その他に周年記念刊行の社史として社史「八十周年を迎えて」および社史「九十周年を迎えて」が刊行されている。更に1981年(昭和56年)に創業100周年を迎え、会社創業からの1世紀の通史として編集された社史「日立造船百年史」(資料番号072001)がある。
本書「日立造船百三十年史」(資料番号154001)は、2011年(平成23年)4月に創業130周年を迎え、創業から130年間の会社の歴史として編集されたものである。
本書は、創業から100年間を記述した既刊「日立造船百年史」の要約を記述した第1部「創業から100年の概要」と、それ以降の101年~130年間を詳述した第2部「日立造船、101年~130年の歩み」から構成されている。

目次概要(目次全文はリンクファイル「目次(PDF)」を参照)

発刊の辞
第1部「創業から100年の概要」
第2部「日立造船、101年~130年の歩み」
培われた「技」の進化
資料

目次

函館どっく(株)社史関係資料集

函館では幕末の開港から函館港を中心に発展を遂げ、造船業は北洋漁業とともに函館の経済を支えてきた。本州の有力造船所が官営施設の払い下げを受けてスタートしたものが多いのに比べ、函館どっくは北海道の海運中心地にドックが必要であるという市民経営者達の熱意により、浚渫・埋立と船渠の築造を同時に行う構想で計画され、浚渫工事は北海道庁が、埋立工事は函館区が、船渠工事は函館船渠が負担して、1896年(明治29年)に「函館船渠株式会社」として創立された。創立後第1号乾ドック完成に7年を要したが、その後規模は小さいが新造船建造、一般船・艦艇の修繕を中心に、舶用主機・蒸気機関・ボイラ等の舶用機関製造、橋梁・鉄構および炭鉱機械・電車・トラクターを含む産業機械も製造する総合重工業型の造船所として発展、新造船の船種は多様であり、また青函連絡船を中心に船舶修繕も盛んに行ってきた。
1951年(昭和26年)に社名を「函館ドック株式会社」に変更、更に1984年(昭和59年)には経営再建のため来島どっくグループの支援を受け社名が「函館どつく株式会社」に変更されている。
また、2001年(平成13年)には(株)名村造船所と業務提携し、2007年(平成19年) に名村造船所の「連結子会社」になった。
資本の脆弱さもあって苦労の多い経営が続いてきたが、紆余曲折を経ながらも2006年(平成18年)には創立110周年を迎え、今日に続いている。

本資料「函館どっく(株)社史関係資料集」は、社史として製本・発行された書籍ではなく、函館どっく株式会社の社史に関連する種々の資料コピーを、造船資料保存委員会にて整理・分類・ファイリングしたもので、以下のような資料が各ファイルフォルダーに収納されている。

[函館ファイル1]
・函館どっく(株)会社案内(2009年版)
・函館どっく(株)会社概要(2009年版)
・函館船渠(株)会社案内・会社概要(1949年頃のもの)

[函館ファイル2]
・函館どっく(株)年表(創業~111年間の年表)
(本年表は当面の間、部外者の閲覧は不可)
・2009年(平成21年)4月8日付け北海道新聞(夕刊)記事
「函館開港150年記念:はこだて写真」(開港当時の写真を掲載)

[函館ファイル3]
・函館どっく(株)函館造船所 新造船建造数量分類表
・函館どっく(株)函館造船所 主要新造船建造表
・函館ドック(株)函館造船所 新造船一覧表
・TECHNO MARINE 第878号記事 事業所紹介「函館どっく(株)函館造船所」

[函館ファイル4]
・函館どっく(株) 建造船記念絵葉書抜粋コピー

[函館ファイル5]
・函館どっく(株)社内報「ハコブネ」の抜粋記事コピー(主要な出来事、船に関する
もの、新設備の導入などの記事)

[函館ファイル8]
・函館どっく(株) 建造船記念絵葉書抜粋コピー
・函館どっく(株) 建造船写真抜粋コピー

[函館ファイル11]
・函館どっく(株)函館造船所訪問調査報告(保存委 (元)藤村委員長著)

(注)上記ファイルの他に、[函館ファイル6]、[函館ファイル7]、[函館ファイル9]および[函館ファイル10]があるが、函館市や北海道に関する資料であり、社史とは直接関係がないので、ここでの内容説明は省略する。

造船協会雑纂

造船協会では、各「造船協会会報」(本会記事や講演論文・寄稿論文を掲載)の追加論文集として、「造船協会会報第七号」(明治42年4月発行)以降、「造船協会会報付録」が発行され始め、第一号(1909年(明治42年)11月発行)から第五号(1914年(大正3年)4月発行)まで発行された。
翌年(1915年)からは「造船協会雑纂」と改称され、内容は造船技術・学会・業界関係情報誌として、年に4回以上定期刊行することになり、1951年(昭和26年)まで発行が続けられた。「造船協会雑纂」はその後「造船協会誌」→「日本造船学会誌」→「Techno marine 日本造船学会誌」→「KANRIN(咸臨)日本船舶海洋工学会誌」と続いていくことになる。

この「造船協会雑纂」のほとんどの巻号はデータベースサイト「J-STAGE」(科学技術情報発信・流通総合システム)に登録されているが、一部未登録の巻号がある。この「J-STAGE」には未登録の巻号の内、造船資料委員会が原本を所蔵する下記巻号の全文をここに掲載する。
・造船協会雑纂:第091号~第100号
・造船協会雑纂:第108号~第109号
・造船協会雑纂:第111号
・造船協会雑纂:第118号~第129号

造船協会雑纂 第九十一号

資料番号:124262-0001
刊行年月:1929年(昭和4年)10月

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造船協会雑纂 第九十二号

資料番号:124262-0002
刊行年月:1929年(昭和4年)11月

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造船協会雑纂 第九十三号

資料番号:124262-0003
刊行年月:1929年(昭和4年)12月

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造船協会雑纂 第九十四号

資料番号:124263-0001
刊行年月:1930年(昭和5年)1月

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造船協会雑纂 第九十五号

資料番号:124263-0002
刊行年月:1930年(昭和5年)2月

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造船協会雑纂 第九十六号

資料番号:124263-0003
刊行年月:1930年(昭和5年)3月

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造船協会雑纂 第九十七号

資料番号:124263-0004
刊行年月:1930年(昭和5年)4月

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造船協会雑纂 第九十八号

資料番号:124263-0005
刊行年月:1930年(昭和5年)5月

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造船協会雑纂 第九十九号

資料番号:124263-0006
刊行年月:1930年(昭和5年)6月

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造船協会雑纂 第百号

資料番号:124263-0007
刊行年月:1930年(昭和5年)7月

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造船協会雑纂 第百八号

資料番号:124264-0001
刊行年月:1931年(昭和6年)3月

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造船協会雑纂 第百九号

資料番号:124264-0002
刊行年月:1931年(昭和6年)4月

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造船協会雑纂 第百十一号

資料番号:124264-0003
刊行年月:1931年(昭和6年)6月

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造船協会雑纂 第百十八号

資料番号:124265-0001
刊行年月:1932年(昭和7年)1月

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造船協会雑纂 第百十九号

資料番号:124265-0002
刊行年月:1932年(昭和7年)2月

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造船協会雑纂 第百二十号

資料番号:124265-0003
刊行年月:1932年(昭和7年)3月

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造船協会雑纂 第百二十一号

資料番号:124265-0004
刊行年月:1932年(昭和7年)4月

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造船協会雑纂 第百二十二号

資料番号:124265-0005
刊行年月:1932年(昭和7年)5月

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造船協会雑纂 第百二十三号

資料番号:124265-0006
刊行年月:1932年(昭和7年)6月

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造船協会雑纂 第百二十四号

資料番号:124265-0007
刊行年月:1932年(昭和7年)7月

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造船協会雑纂 第百二十五号

資料番号:124265-0008
刊行年月:1932年(昭和7年)8月

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造船協会雑纂 第百二十六号

資料番号:124265-0009
刊行年月:1932年(昭和7年)9月

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造船協会雑纂 第百二十七号

資料番号:124265-0010
刊行年月:1932年(昭和7年)10月

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造船協会雑纂 第百二十八号

資料番号:124265-0011
刊行年月:1932年(昭和7年)11月

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造船協会雑纂 第百二十九号

資料番号:124265-0012
刊行年月:1932年(昭和7年)12月

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造船協会会報付録

各「造船協会会報」(本会記事や講演論文・寄稿論文を掲載)の追加論文集として、「造船協会会報第七号」(明治42年4月発行)以降、「造船協会会報付録」が発行され始めた。
この「造船協会会報付録」は第一号(1909年(明治42年)11月発行)から第五号(1914年(大正3年)4月)まで発行された。翌年(1915年)からは「造船協会雑纂」と改称され、内容は造船技術・学会・業界関係情報誌となり、1951年(昭和26年)まで発行が続けられた。

この「造船協会会報付録」第一号から第五号は、データベースサイト「J-STAGE」(科学技術情報発信・流通総合システム)には登録されておらず、この未登録分の内、造船資料委員会が原本を所蔵する下記巻号の全文をここに掲載する。
・造船協会会報付録:第一号から第三号
・造船協会会報付録:第五号

尚、原本は旧字体(旧漢字)であるが、読み易さおよび本サイト内キィワード検索等を考慮して、下記の表題や目次は新字体(新漢字)で表示している。

造船協会会報付録 第一号

資料番号:124187
発行年月:1909年(明治42年)11月

(「造船協会会報」第七号(明治42年4月発行)の追加論文集として発行)

[論文]

・螺旋推進器効率研究法について
・明治四十一年英国造船所職工同盟罷工顛末概況
・往復動の機関と「タービン」とを併用せる汽船「オタキ号」の成績
・The Voyages and Trials of the “Lusitania” and “Indomitable” Class
・The Whirling of Shafts
・Strikes in the Shipyard Trade

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造船協会会報付録 第二号

資料番号:124188
発行年月:1910年(明治43年)12月

(「造船協会会報」第八号(明治43年4月発行)の追加論文集として発行)

[論文]

・最も適当なる螺旋推進器寸法の決定法について
・更に模型螺旋推進器実験の結果について
・航行する船舶とこれに接近する他物との間に行る吸引力及び反発力の消長、また潮流及び風圧の影響について
・汽船「モニトリア」について
・工業用材料並びに機械の検査および試験について
・The Possibilities of The Hydroplane
・On The Theory of Labyrinth Packing
・Motion of Projectile in a Resisting Medium
・Tables of Details of Fishing and Commercial Motor Vessels

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造船協会会報付録 第三号

資料番号:124189
発行年月:1911年(明治44年)10月

(「造船協会会報」第九号(明治44年4月発行)の追加論文集として発行)

[論文]

・船舶に応用すべき回転儀(ジャイロスコープ)
・海上における動揺抑止用水槽の試験成績
・海洋航行船におけるディーゼル機関
・舶用機関における過熱蒸気
・ガスにて推進すべき最初の航洋貨物船
・浮起重器の発達
・軽量合金(ジュラルミン)について
・各国海軍新艦表(明治44年1月~6月進水の分)

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造船協会会報付録 第五号

資料番号:124192
発行年月:1914年(大正3年)4月

(「造船協会会報」第十ニ号(大正2年11月発行)の追加論文集として発行)

[論文]

・近代軍艦の発達
・海軍工作船
・米国海軍における艦艇機関について
・香取丸構造概要
・発動機船みやこ丸
・船用油機関
・船舶動揺軽減水槽
・キャビテーションの起因

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日本近世造船史(明治時代)

(1)1897年(明治30年)4月に創立された「造船協会」(現、日本船舶海洋工学会)において、近世における造船技術の進歩の変遷を記録しておくことは造船家の任務であり必要なことであるとして造船史の編纂が企画され、創立翌年の1898年(明治31年)12月に「造船史編纂趣意書」(下記PDF参照)が決議されて資料の収集が開始された。1906年(明治39年)10月には造船史編纂を委員会組織により実施することになり、「日本近世造船史」(明治時代)として1911年(明治44年)1月に発行された。本書の内容は基本的には明治初頭から明治40年までの記録となっている。また、本書は1911年(明治44年)2月に明治天皇へ献納されている。

(2)「日本近世造船史」(明治時代)の内容概要は次の通りである(詳細は下記PDF「目次」参照)。

第一編 海外交通とその影響および結果
第二編 帝国海軍
第三編 帝国海商
第四編 造船教育
挿入図:第1図~第186図

(3)本書別冊として「日本近世造船史付図」(明治時代)があり、各艦船の一般配置図、中央横断面図、主機関図が収録されている(第1図~第63図)。

(4)本書の全文PDFが国立国会図書館デジタルコレクションに登録されている(下記書籍名をクリックしてリンク)。

「日本近世造船史」(明治時代)全文PDFへリンク

「日本近世造船史付図」(明治時代)全文PDFへリンク

造船史編纂趣意書
目次

日本造船技術百年史

資料説明文

(1)日本造船学会(現、日本船舶海洋工学会)は1897年(明治30年)に造船協会として創立され、1997年(昭和42年)に創立100周年を迎えた。その記念事業の一つとして「日本造船技術百年史」の編纂が企画された。本書は、日本造船学会の百年間の活動を軸として日本造船技術百年の発達の足跡をふりかえり、それを記録に残し後世に伝える役割を担うものである。

(2)「日本造船技術百年史」の内容概要は次の通りである。本書は、1895年(明治28年)から1995年(平成7年)までの100年間を5つの時代に区分して第Ⅰ部から第Ⅴ部とし、各部において性能、強度、建造、設計、機関、海洋技術の分野別に章立てした構成になっている(詳細は下記PDF「目次」参照)。

第Ⅰ部 日本造船技術の揺籃期1895年~1910年(明治28年~明治43年)
第Ⅱ部 日本造船界の勃興期1910年~1930年(明治43年~昭和5年)
第Ⅲ部 帝国海軍時代と太平洋戦争1930年~1945年(昭和5年~昭和20年)
第Ⅳ部 世界一の造船国への道1945年~1970年(昭和20年~昭和45年)
第Ⅴ部 技術立国の造船技術1970年~1995年(昭和45年~平成7年)
第Ⅵ部 年表
第Ⅶ部 写真集

目次

(3)「日本造船技術100年史」の全文は、下記PDF「本文を読む」をクリックして閲覧。

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(4)参考図書
日本船舶海洋工学会は、創立120周年(1897年(明治30年)造船協会創立)記念事業の一環として、創立100周年時に出版した「日本造船技術百年史」以降の20年間の技術動向および学会事業について記録するため、「船舶・海洋工学技術史(1996~2015)」を編纂・発行した(2017年(平成29年)3月31日発行)。
本書全文が日本船舶海洋工学会ホームページ「電子出版」に掲載されている(下記よりリンク)。

船舶・海洋工学技術史(1996~2015)

昭和造船史 第2巻(戦後編)

(1)日本造船学会(現、日本船舶海洋工学会)は1897年(明治30年)に造船協会として創立され、1967年(昭和42年)に創立70周年を迎えた。その記念事業の一つとして「昭和造船史」が編纂・刊行された。
造船協会(当時)は先に「日本近世造船史」(明治時代)(1911年(明治44年)1月発行)と「日本近世造船史
大正時代」(1936年(昭和11年)12月発行)を編纂・刊行しており、「昭和造船史」はこれらに続くもので、昭和時代における我国造船技術の進歩と造船業が経験した苦悩と繁栄の事実を正しく後世に伝えることを目的としている。

(2)「昭和造船史」は、「昭和造船史 第1巻(戦前・戦時編)」(1977年(昭和52年)10月発行)と「昭和造船史 第2巻(戦後編)」(1973年(昭和48年)11月発行)から成っているが、第1巻(戦前・戦時編)は戦争で散逸した資料が多く、刊行は第2巻の方が早かった。

(3)「昭和造船史 第2巻」は戦後(昭和20年8月~昭和42年末)を対象とし、その内容概要は次の通りである(詳細は下記PDF「目次」参照)。
第1部 造船技術
第2部 造船業と造船政策
第3部 漁船
第4部 艦艇
第5部 教育機関・研究機関および各種団体等

目次

昭和造船史 第1巻(戦前・戦時編)

(1)日本造船学会(現、日本船舶海洋工学会)は1897年(明治30年)に造船協会として創立され、1967年(昭和42年)に創立70周年を迎えた。その記念事業の一つとして「昭和造船史」が編纂・刊行された。
造船協会(当時)は先に「日本近世造船史」(明治時代)(1911年(明治44年)1月発行)と「日本近世造船史
大正時代」(1936年(昭和11年)12月発行)を編纂・刊行しており、「昭和造船史」はこれらに続くもので、昭和時代における我国造船技術の進歩と造船業が経験した苦悩と繁栄の事実を正しく後世に伝えることを目的としている。

(2)「昭和造船史」は、「昭和造船史 第1巻(戦前・戦時編)」(1977年(昭和52年)10月発行)と「昭和造船史 第2巻(戦後編)」(1973年(昭和48年)11月発行)から成っているが、第1巻(戦前・戦時編)は戦争で散逸した資料が多く、刊行は第2巻の方が早かった。

(3)「昭和造船史 第1巻」は戦前・戦時(昭和の初めから昭和20年8月)を対象とし、その内容概要は次の通りである(詳細は下記PDF「目次」参照)。
第1部:総説
第2部:一般船舶
第3部:漁船
第4部:艦艇

目次

船の歴史 第2巻 近代編(船体)

(1)本書は、「船の歴史 第1巻 古代中世編」の続編で、「船の歴史 第2巻 近代編」として19世紀以降の船の発達の跡を辿るものである。
近代に入って造船材料の変化(木材から鉄材に、さらに鋼材に)、船型の大型化、推進方式の変遷(帆から蒸気機関へ)、建造法や安全対策の進化等々各方面において革命的な変化がみられるため、説明の便宜上、船体・動力・諸設備等の各方面に区分するのが適当として、本第2巻では船体に関して述べている。

(2)「船の歴史 第2巻 近代編」の目次(内容概要)は次の通りである。

Ⅰ.船の材料
1.木船
2.木鉄交造船
3.鉄船
4.被覆船
5.鋼船
6.コンクリート船
7.軽金属船

Ⅱ.船の構造
1.船体構造の変遷
2.木船構造の改良
3.鉄鋼船構造の発達
4.二重底及び水槽
5.船体の構造方式
6.材料の接合
7.特殊構造
8.船体の強さ

Ⅲ.船の形態
1.船体
2.船首尾
3.上部構造
4.船の形態の変遷

Ⅳ.船の安全
1.船体の構造
2.満載喫水線
3.水密区画
4.防火区画

Ⅴ.船の大きさ
1.船の大きさ
2.船の積量
3.船の大きさの推移
4.船腹の推移

付録:汽船の発達史上有名な船の要目(1)

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